NO. 93 500人の笑顔と出会い、輪が広がりました

「ニュースポーツEXPO in多摩2014」で卓球バレーを紹介しました
「ニュースポーツEXPO in多摩2014」が3月15日(日)に立川市の国営昭和記念公園みどりの文化ゾーンで開催されました。当日は風が少しありましが晴天に恵まれ、絶好のスポーツ日和となりました。会場ではグルメまつりなど楽しいイベントと、23種類のニュースポーツ体験が行えるとあり、老若男女を問わず多くの方が来場していました。

ニュースポーツとは、1980年代より新しく考案、紹介されたスポーツ群で、難しいルールや高度な運動能力を必要としない、レクレーションの一環として、様々な年代が楽しめるようにアレンジされた身体運動のことです。今回、その中の「卓球バレー」を障害者スポーツ指導員がサポートしました。また、このブースの担当は、大分県からいらした日本卓球バレー連盟、普及委員長の堀川 裕二先生でしたので、卓球バレー指導者養成の講習会も並行して行われました。堀川先生は日本各地を回られているばかりでなく、ブラジルでも卓球バレーを指導されています。

「卓球バレー」は、バレーボールを参考に卓球台を使い、障害者と健常者の区別なく楽しめる日本発祥のスポーツです。ルールーは1チーム6人、計12人で台を囲むように座り、木製のラケットでピンポン玉を3打以内に相手コートに転がしながらネットの下を通し、打ち返えす競技です。

2台の卓球台を準備して、体験者を待っていると、9時30分の開始直後こそ、指導者も競技に参加できましたが、すぐに体験者が続々と来て下さり、2台の卓球台で試合が行える、盛況ぶりでした。サーブが決まると大きな歓声が上がり、白熱したラリー戦では声援が起こり、興奮のあまり身を乗り出し、反則になると笑いが起こるなど、大変盛り上がりました。「楽しい、おもしろい。」と何度も足を運んで来る子ども達や、「おもしろかった。」と笑顔で声をかけてくださる若いご夫婦、「これなら、どんな人でも楽しめる。」と笑顔の年配の方など。また、隣のテントで、スポーツ吹矢のスタッフをしている方も、「楽しそうな声が聞こえて来るので、参加してみたくなった。」と体験にきて下さいました。その他、イベントゲストのお笑い芸人スギちゃんや、バルセロナオリンピックの金メダリスト岩崎恭子さんも一緒に体験リポートし、手軽さと楽しさを伝えていました。当日は約500人の方々が卓球バレーを楽しんで笑顔を見せていました。卓球バレーを通して、その場で合った人同士、年齢に関係なく、人と人の輪が広がり、当日参加した指導者をはじめ、子どもから大人まで楽しそうに体を動かしていました。家から一歩出てこのようなスポーツを楽しめる場所や機会を提供していくことの大切さを実感しました。

指導者養成の講習会も並行していましたが、来場者が多かったため実践経験が大事と審判を何度も練習させていただきました。先輩審判員の楽しそうに、わかりやすく説明する様子を参考に、初めは審判や笛の吹き方に戸惑いましたが、試合を通して、ルールや楽しさを伝えられるように努めました。

堀川先生は、「障害者スポーツ指導者の役割として、どこでも3つ以上の競技種目の実施ができる環境を整えることを理念に普及活動を行っている。」と言っていました。また、卓球バレーなどのユニバーサルスポーツと言われる、障害の有無や体力・体格の優劣などに関係なく得点や勝敗に関われるスポーツは、選手の増加が顕著なため、運営を担当するスタッフ不足やルールの統一などが問題になっているそうで、そのこともお話いただき理解することができました。スポーツは遊びを起源としています。「あそび」は全ての人に等しく「楽しさ」や「おもしろさ」を提供できます。その一助となれるよう、決意を新たにする一日でした。

(米山 あゆみ)